映画的旅情
【其の一】
 
 尾道に初めて、行ったのは確か30年程前。当時は、四国と本州を結ぶ橋は一つもなく、香川県の坂出市から瀬戸内海をフェリーで行ったことを覚えています。それから何度、尾道に行ったことだろうか…、数えきれない程行った…、いや、還った。そう 尾道は行く所ではなく、還る場所。
 全国の尾道応援団の方々は、多分同じ想いであろう。もちろん、林芙美子をはじめとする文学の街、小津安二郎、新藤兼人。そして大好きな大林宣彦監督等の描く映画の町。しかし、最近では「猫の町」としても有名である。画家の園山春二氏がプロデュースされた「ねこの細道」。そして、「招き猫美術館」。その周辺の小径には、不思議な顔をした「福猫石」が現れる。今や、観光尾道の観光資源としてもかなりの役割を果たしている。

石猫
ねこの細道周辺にたくさんいます。

 しかし、この「福猫石」にも物語があります。猫を愛する人には、心暖まる物語です。
それは、愛した猫供養の石なのです、愛した猫が先に逝ってしまった…、もちろん辛いし、当分前へは進めない。そんな時に猫の町尾道の「招き猫美術館」で石を頂き、その石に愛した猫を描写する。そして、祈祷して頂き、猫の石を預ける…。預けられた「石猫」は、尾道(千光寺公園)の何処かの小径に置かれ、尾道の猫となる…。
 そして、何日か経って、飼い主の元に一枚の写真が送られてくる。もちろん、それは、愛した猫(石猫)の一枚の写真。しかし、その写真には設置した、場所の住所は書かれておらず、「石猫」が設置された街角と風光明媚な尾道の景色が送られる。
 そのまま忘れて、次へ進むことも良し、そして何時か一枚の写真を持って尾道をたずね、その時の自分に「時をかける」のも良し…。
 その後の 自分さがしの旅 なのです。
 
尾道01

尾道02
あの時の自分に出会える不思議な町






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