カッパのみなソン
Selection vol.282

ただ、愛する人のために。
たそがれ清兵衛 2002年 日本


たそがれ01

 井口清兵衛は幕末の庄内、海坂藩の平侍です。妻を病気で亡くし2人の娘とボケの進む老母の3人を養っています。生活は苦しく下城の太鼓が鳴ると付き合いは断ってすぐ帰宅し家事と内職に励む毎日…。そんな清兵衛を同僚たちは「たそがれ清兵衛」と陰で呼んでいました。そんなある日、清兵衛は数少ない親友・飯沼倫之丞から、清兵衛とも幼なじみの妹・朋江が、嫁いだばかりで離縁したことを聞かされます。夫の酒乱が過ぎ見かねた倫之丞が離縁させたのだというのだ。数日後、その朋江がひょっこり清兵衛の家に姿をみせました…。(後は映画を観て下さい)


たそがれ02

 山田監督が自身初となる本格時代劇を手掛けるにあたって取り上げたのは、これほど人々に愛されながら、これまで映画化されることのなかった藤沢周平作品でした。一貫して庶民の心をフィルムに焼き付けてきた山田監督らしいと思うと同時に従来の時代劇の文法に囚われることなく新たなアプローチで挑もうとの並々ならぬ意気込みを感じさせます。そして、それが見事に結実した秀作です。


たわごと03
心に、お帰りなさい。
 つつましい中にも幸せを感じ凛として生きる主人公の姿や、もどかしい男女の恋のすれ違いといったものを日常の細やかな描写の中で丹念に描く一方、クライマックスの果たし合いでは、映画史に残る緊張感と迫力みなぎる剣術シーン…、藤沢ワールドの映像化に見事に成功してと思います。

たそがれ05

11月22日は、良い夫婦の日。
 この映画での宮沢りえは、日本中のオッサン達が憧れる「妻の姿」です。このひた向きな姿勢の妻と不器用で頑な旦那の姿は、日本人のこころの家族の姿だと思います。是非ともご夫婦で観てもらいたい1本です。





※肝心の映画は…、山田洋次監督の真骨頂!!
8点




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