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カッパのみなソン
Selection vol.1145



なぜ、この土地では少女ばかりが殺されるのか?
ウインド・リバー 2017年アメリカ



リバー01

 アメリカ中西部ワイオミング州にあるネイティブアメリカンの保留地ウインド・リバー。ここで野生生物局の職員として活動している地元の白人ハンター、コリーはある日、雪の上で凍りついているネイティブアメリカンの少女の死体を発見する。彼女は亡くなったコリーの娘エミリーの親友ナタリーだった。やがてFBIから新米の女性捜査官ジェーンひとりだけがやって来る。検死の結果、ナタリーは生前にレイプされていることが判明する。犯人からの逃亡中に死亡したのは明らかだったが、直接の死因はマイナス30度にもなる冷気を吸い込んだことによる肺出血のため、FBIの増援を受けられないまま、ジェーンがひとりで捜査を続けることに。そこでこの土地に詳しいコリーに協力を要請、2人で事件の真相に迫っていくのだったが…。(後は映画を観て下さいね)



リバー02

 アメリカの辺境をテーマにした「ボーダーライン」「最後の追跡」の脚本で注目された俳優出身のテイラー・シェリダンがその“フロンティア3部作”の最終章と位置づけ、脚本に加えて自ら監督も務めて撮り上げた社会派クライムサスペンスです。ネイティブアメリカンの保留地を舞台に、法の支配が及ばない過酷な土地で発生した殺人事件の捜査に当たるFBIの新人女性捜査官と、その案内役を務める地元ハンターが辿る驚愕の顛末を、アメリカが抱える現実の社会問題を背景に、リアルかつ緊張感溢れる筆致でスリリングに描き出します。主演は「アベンジャーズ」でも共演している「ハート・ロッカー」のジェレミー・レナーと「マーサ、あるいはマーシー・メイ」のエリザベス・オルセン。



リバー03


たわごと03
寒さが、人を狂わした…。
  「ネイティヴ・アメリカンの土地で非ネイティヴ・アメリカンが犯罪を起こしても、ネイティヴ・アメリカンには逮捕する権利がない」何なんだ、これが現代アメリカ?あまりにも非常識で非人道的な現実。本編の銃撃シーンで、部族警官が銃を抜いた一般の警備員にすぎない人物をすぐさま逮捕できず、お互いに銃を向けての膠着状態になってしまう…、不思議な光景も納得できる。この無法地帯(ウィンド・リヴァー)には、たった6名の部族警官だけ、後は真っ白な雪と想像を絶する寒さ。確かに人の秩序も常識もが凍り付いてしまう程の厳しい自然。“フロンティア3部作”の最終章と位置づけたこの骨太な作品は、そんな社会の屈折を見事に描いてます。主演のジェレミー・レナーとエリザベス・オルセンも、あの「アベンジャーズ」とは全く違う存在感で、演じると言うより、生き様を魅せてくれます。ただ本編の最後で、「ネイティヴ・アメリカン女性の行方不明者の統計が存在しない」の字幕スーパーが悲しすぎます…。



リバー05



※カッパの勝手な採点は…、
映画は、社会を抉り出す…。
七点半




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