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2019.03.17 花筐 HANAGATAMI
カッパのみなソン
Selection vol.1142



青春は戦争の消耗品ではない。
花筐 HANAGATAMI 
2017年日本



花01

 1941年、春。17歳の青年・榊山俊彦は、アムステルダムに住む両親のもとを離れ、唐津に暮らす叔母の家に身を寄せていた。新学期になり、新たに得た学友たちと楽しい日々を送る俊彦。肺病を患う従妹の美那にほのかな恋心を抱きながらも、女友達や学友たちとの青春を謳歌していく俊彦だったが…。(後は映画を観て下さいね)



花02

“戦争三部作”最終作。
 大林宣彦監督が檀一雄の同名小説を原作に、デビュー作「HOUSEハウス」以前に書き上げていた幻の脚本を、40余年の時を経て映画化。「この空の花」「野のなななのか」に続く“戦争三部作”の最終作として、一時は余命宣告を受ける闘病を乗り越え、執念で完成させた青春群像劇。“唐津くんち”が有名な佐賀県唐津市を舞台に、太平洋戦争勃発前夜の若者たちの青春とそれを呑み込んでいく戦争の暗い影を奔放なタッチで描き出す。主演は窪塚俊介、共演に満島真之介、長塚圭史、柄本時生、矢作穂香、常盤貴子。



花03


たわごと03
さけてきた自分が、恥ずかしい…。
 さすがに年度末、何かと忙しい日々が続き、大好き映画もそれに伴うブログも疎かになってしまってました…。そんなある日、Amazonから1枚のBlurayディスクが…、そう我が心の恩師、大林宣彦監督の「花筐HANAGATAMI」。この作品は、昨年度の作品であり、配給ではなく自主上映だったため観る機会が少なかったのは事実だが、決して徳島でも観られなかった訳ではなく、寧ろワタシ自身が避けていた…。そう、唐津での撮影を始めた矢先、医師に告げられた余命宣告。ただ、その後の懸命な治療と執念で「余命は未定」というところまで回復。ただ、大林監督を崇拝するワタシとしは非常に心が痛い作品でもあります。



花06

大林監督の原点、そして挑戦。
 デビュー作「HOUSEハウス」以前に書き上げていた幻の脚本なので、ある意味大林映画(メジャー)の処女作。結論からですが、余りにも濃厚で凄すぎる168分です。大林映画を知らない方には、きっと無理です、いわゆる“戦争三部作”の前二作『この空の花』、『野のなななのか』もかなり大林的でしたが、それらは、比じゃないです。ベテランの大林ファンが観てもワンカッワンカットに「ハッ!?」とし、「?」と「!」が目が苦しく交差します。そうデビュー作「HOUSEハウス」を初めて劇場で観た映画少年だった時の感覚が蘇りました。強烈な色彩の画面、計算されてるのか、されてないのか分からない編集に、複数の音楽・音声が重なり合い絡み合う。そして何よりも凄いのは、演出と演技。これが大林だと言う演出とそれに応える、常盤貴子さんをはじめとする俳優陣。熱演というよりも怪演、特に常盤さんの旦那、長塚圭史さんの存在感は凄すぎます。まぁ、見終わった後の感想は、「言葉にならない」なのです。



花04

メイキング映像と共に…
 「言葉にならない」鑑賞を経て、観させて頂いたのが「特典映像」の「メイキング」。唐津の地元のCATVの協力で製作されたこのメイキング映像と言うか、もう一つの物語は、大林監督との出会いから、衝撃のがん宣告、そしてその現実に立ち向かうスタッフと唐津を愛する人達の熱い戦いが見事に描かれてます。もしかしたら遺作…、と映画を避けてたワタシとしは、非常に心が痛み、また心がざわめきました。唐津を愛する彼ら彼女たち(もし舞台が我が町なら、ワタシたちは彼ら彼女らのように熱く接する事が出来るのだろうか?)、そして古里映画の真髄を改めて教えてくれた監督。何もかもから、さけてたワタシをお許し下さい。



花05


※カッパの勝手な採点は…、
監督、お楽しみはこれからですよね!

8点半



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