2015.11.02
限りなく透明に近いブルー

【其の百三九】
村上龍の原点…。
限りなく透明に近いブルー
1979年 日本

1978年日本窓の外を巨大な米軍機の轟音がかすめ去る。ここは東京都下、基地に接した町、福生。もう陽射しが高い午後、19歳のリュウはノロノロと起き出した。部屋には昨夜のパーティの男女が死んだように寝ているがリュウは気にもせずアパートを出た。フラフラと街を歩くリュウは、飯場のアルバイトの金を届けに来たヨシヤマと会った。油くさいスパゲッティを胃につめ込みながらヨシヤマはとめどなく喋り続けた。女、仲間、ヘロインのこと麻薬まがいを血管に打って死んだ男のこと…。(後は映画を観て下さい)

そして、自らが監督。
村上龍が、武蔵野美術大学在学中の1976年、麻薬とセックスに溺れる自堕落な若者たちを描いた問題作です。米軍基地に近い福生に生きる若者たちのドラッグとセックスを鋭角的に描きます。第75回芥川賞を受賞した村上龍の原作の映画化で、脚本、監督は原作者の村上龍、撮影は赤川修也がそれぞれ担当。

いつか見た、大人の世界。
この原作を読んだのは、まだ何も分かってなかった青春真っただ中。大人の世界に憧れ、少し背伸びして読んだ事を、今でも憶えてます。正直、何の事かもよく理解できず、青春の憤りとやり切れなさを味わった事だけ…、そして待望の映画化、監督・脚本を村上氏自身が携わり、主演はまだ初々しい三田村邦彦。テレビ東京系列の旅番組で、美味しそうに、日本酒をクィと飲み干す、超オヤジの彼からは想像できない青臭さ。今でも走るリュウの姿が…。

↑ワタシのお気に入り、テレビ大阪「おとな旅あるき旅」

幻のサントラ…。
当時の記憶では、映画は決して×××何ですが、この映画音楽が結構凄いです。60年代から70年代の洋楽をモチーフにワタシの人生の師匠・小椋佳さんが監修し、多才な人選のもとで不思議な映画音楽を製作してます。
① 青白い夕焼け/春日博文
② GROOVIN' ※ヤング・ラスカルズ/山下達郎
③(WHAT A) WONDERFUL WORLD ※サム・クック/小椋佳
④ 青白い夕焼け("リュウ"のテーマ)/カルメン・マキ
⑤ HOMEWARD BOUND ※サイモン&ガーファンクル/井上陽水
⑥ QUEEN OF EASTERN BLUES /アレックス・イーズリー
⑦ CLOUDY ※サイモン&ガーファンクル/井上陽水
⑧ DAYDREAM ※ラヴィン・スプーンフル/有山淳司
⑨ WHEN A MAN LOVES A WOMAN ※パーシー・スレッジ/上田正樹
⑩ YOU DIDN'T HAVE TO BE A NICE ※ラヴィン・スプーンフル/瀬川洋
⑪ LOVE ME TENDER ※エルビス・プレスリー/小椋佳
※はオリジナル・アーティスト
※カッパの勝手な採点は…、
改めて、観てみたい !

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つかりこ
うー、音楽のことはすっかり忘れています。
こんなラインナップを日本の名だたるアーティストが
カバーしてたなんて!
しかも、監修が小椋佳。
おもしろいですねー。
音楽のことは、なんて書きましたが、
映画のほうも断片的にしか思い出しません。
おっしゃる通り、改めて観てみたいですねー。
本は、けっこう記憶に残っています。
実体験の実話に近いものと聞いて、
高校生だった僕は「ロクでもねーヤツだ」
なんて思ったのを思い出します。(笑)
上京してさっそく福生の「ハウス」を見物に行きましたよ。
『コインロッカー・ベイビーズ』とか『五分後の世界』、
『ヒュウガ・ウイルス』、『半島を出よ』は読まれました?
『コインロッカー・ベイビーズ』は、アメリカで、
『半島を出よ』は、韓国で映画化される予定みたいです。
ものすごく楽しみですが、ホントかなあ?
『半島を出よ』はマジでやばいハナシです。
こんなラインナップを日本の名だたるアーティストが
カバーしてたなんて!
しかも、監修が小椋佳。
おもしろいですねー。
音楽のことは、なんて書きましたが、
映画のほうも断片的にしか思い出しません。
おっしゃる通り、改めて観てみたいですねー。
本は、けっこう記憶に残っています。
実体験の実話に近いものと聞いて、
高校生だった僕は「ロクでもねーヤツだ」
なんて思ったのを思い出します。(笑)
上京してさっそく福生の「ハウス」を見物に行きましたよ。
『コインロッカー・ベイビーズ』とか『五分後の世界』、
『ヒュウガ・ウイルス』、『半島を出よ』は読まれました?
『コインロッカー・ベイビーズ』は、アメリカで、
『半島を出よ』は、韓国で映画化される予定みたいです。
ものすごく楽しみですが、ホントかなあ?
『半島を出よ』はマジでやばいハナシです。
2015/11/03 Tue 00:52 URL [ Edit ]
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