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カッパのみなソン
Selection vol.1187



これは、数学で戦争を止めようとした男の物語。
アルキメデスの大戦 2019年日本



アルキメデス01

 1933年。欧米との対立を深め、軍拡路線を進める日本では、海軍省が秘密裏に世界最大の戦艦の建造を計画していた。その一方で、海軍少将・山本五十六をはじめとする“今後の海戦は航空機が主流になる”と主張する“航空主兵主義”派も存在し、“大艦巨砲主義”の推進派と激しく対立していた。そこで、山本は独自に建造費を見積もり、計画の欺瞞を指摘して建造を阻止しようと目論む。そのために彼が目を付けたのが、100年に一人の天才と言われる元帝国大学の数学者・櫂直。しかしこの男、筋金入りの軍隊嫌いで、おまけに超のつく変わり者だったのだが…。(後は映画を観て下さいね)



アルキメデス02

 三田紀房の同名人気コミックスを「ALWAYS三丁目の夕日」「永遠の0」の山崎貴監督が実写映画化したサスペンス・エンタテインメントです。巨大戦艦“大和”の建造計画の是非を巡り、海軍内部が二分する中、数学によって計画を阻止しようと奔走する天才数学者の奮闘を描く。主演は「あゝ、荒野」「溺れるナイフ」の菅田将暉。共演に舘ひろし、浜辺美波、柄本佑、笑福亭鶴瓶、田中泯。



アルキメデス03


たわごと03
日本人にとっての「大和」とは…。
 アニメ「宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち」では、「ヤマト」とは「大いなる和」…、そしてこの「アルキメデスの大戦」では、田中泯演じる平山忠道中将は、「大和」は日本人にとって「依代」と表現した…。そうワタシ達日本人にとって「大和」とは、戦争が生み出した兵器ではなく、ある種特別な魂のような存在?なのかも知れません…。
 そして、この映画は、もちろんフィクションです!ただ実話ではないですが、実話をモデルにした部分があったり、実在モデルにしたキャストが登場したり、実話ミックスの物語となってる所が、なんとなくも不思議なリアリティーを醸し出してます。原作者の三田紀房さんは、もうすぐ開催される東京オリンピックの新国立競技場建設計画を巡り、1300億円だった予算が倍以上の3000億円超えになったことに疑問を抱くうちに、戦艦「大和」が思い浮かんだそうです。戦艦「大和」も当時の国家予算の4%にあたる建造費1億4503万円をかけて建造されたから、現代の新国立競技場と同じように賛成派と反対派で対立する物語が思い付いたのでしょうね?巨大戦艦を作ろうとする派と、空母と戦闘機中心の戦いにすべき派で、意見の対立…、漫画だからできる奇想天外なアイデア。そしてそれを見事に映像化した山崎貴監督も凄いです。このブログでは何度も書いたように、ワタシ的には、山崎貴監督を日本で最も「安心・安全」の映画監督と思っています。もちろん今回もグッドです。CGを必要最小限に抑え、人間ドラマをよりダイナミックに描く…。またまた、今回も職人技をを堪能させて頂きました。ワタシ的には凄く面白かったです!!



アルキメデス05



※カッパの勝手な採点は…、
♪ 戦艦大和が沈むとき…?
8点





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2020.01.19 ラストレター
カッパのみなソン
Selection vol.1186



君にまだずっと恋してるって言ったら信じますか?
ラストレター 2019年 日本



ラストレター01

 岸辺野裕里は姉・未咲の葬儀の場で、彼女の娘・鮎美から未咲宛てに届いた同窓会の案内と、未咲が鮎美に残した手紙の存在を告げられる。その後、姉の死を知らせるために向かった同窓会で、その姉と勘違いされてしまう裕里。戸惑う彼女は、そこで初恋の相手で今は小説家をしている乙坂鏡史郎と再会する。ひょんな成り行きから、姉のフリをしたまま鏡史郎と手紙のやり取りをするようになる裕里だったが…。(後は映画を観て下さいね)



ラストレター02

 「LoveLetter」「花とアリス」の岩井俊二監督が、故郷の宮城を舞台に豪華キャスト陣の共演で撮り上げたラブストーリーです。手紙の行き違いがから始まった2つの世代の恋愛模様とそれぞれの心の再生を、過去と現在を行き来しつつ、切なくも優しい筆致で綴ります。出演は松たか子、福山雅治、広瀬すず、森七菜、神木隆之介、庵野秀明、中山美穂、豊川悦司。



ラストレター04


たわごと03
美しくも儚い…、残酷な初恋。
 ワタシの大好きな1995年の名作「Love letter」のアンサームービーとの位置づけでもあるこの岩井俊二監督の最新作、早速イオンシネマ徳島で鑑賞させて頂きました。これがアンサーなのかと言われたら、なんともワタシ的には、まだ整理できてない状態ではありますが、「大好きな岩井監督が帰ってきた!」まずはその一言です。内容は兎も角、岩井俊二らしい映画の空気感がたまらない…、光と影、そしてワタシがいつも掲げる「映画の匂い」。冒頭のお葬式の夏の雨…、そして眩しすぎる故郷の光、ぎこちなくも懐かしい同窓会、永遠のようで一瞬の夏休み、逆光の教室、そして初恋…。それらのシチュエーションには、心で感じる匂いがある。それをこれ程までに叙情的に表現できる岩井監督さすがです。



ラストレター05

 そして、そして、肝心の物語なのですが、これまた、中々手強い、「Love letter」以上に「行間」がある…と言うか、敢えて描いてない。もちろん、それは観る角度によって異なるかも知れませんが、この映画に答えは存在しない?? 初恋の呪縛から逃れ、新たな一步を踏み出す、小説家・乙坂鏡史郎、手紙のやり取りで成長する姉妹。初恋の人との再会で再起動する裕里…、ただ肝心の「未咲」の恋が描かれてない? それは、乙坂鏡史郎の小説「未咲」に真実が書かれているのか?? 謎である。そして、未咲が鮎美に残した最後の手紙、それぞれのラストレター、それぞれの「答え」…。是非とも劇場で見つけてくださいね!!



ラストレター03



※カッパの勝手な採点は…、
もう一度、観に行こう!と企んでます。
8点



カッパのみなソン
Selection vol.1185



いま、孤独が最強となる。
ザ・フォーリナー 復讐者
2017年 イギリス ・ 中国・ アメリカ



復讐01

 ロンドンで中華レストランを経営し、高校生の娘と2人だけの穏やかな日々を送るクァン。だがある日、その大切な愛娘が無差別テロの犠牲となってしまう。犯人への復讐を誓うクァンは、やがてテロを実行した北アイルランドの過激派組織と繋がりのある大物政治家リーアム・ヘネシーにたどり着く。犯人の名を明かすよう迫るが、リーアムは平然としらを切りとおす。失うもののないクァンは、そんなリーアムに対し、彼のオフィスに小型爆弾を仕掛け、自らの固い意志を過激な行動で示す。クァンはかつてアメリカの特殊部隊に所属していた一流の工作員だったのだ。クァンはこれまで封印してきた戦闘スキルを駆使し、実行犯を突き止めるべくリーアムを追い詰めるとともに、テロ組織へと迫っていくのだったが…。(後は映画を観て下さいね)



復讐02

 ジャッキー・チェンが「007カジノ・ロワイヤル」のマーティン・キャンベル監督とタッグを組んで贈るクライム・アクションです。スティーヴン・レザーの「チャイナマン」を原作に、過去を封印して生きてきた男が、最愛の娘がテロの犠牲となったことで冷酷な戦闘マシンとなり、犯人を追い詰めていく壮絶な復讐劇を描く。共演はピアース・ブロスナン。



復讐03


たわごと03
ジャッキー・チェン vs ジェームズ・ボンド
 アイルランド共和軍(IRA)を題材にした映画は結構秀作が多い気がします…、比較的メジャーな映画だと、「パトリオット・ゲーム」「デビル」「ハンガー」等々それなりに骨太で見応え有る作品が思い浮かびます。そして、我らのジャッキー・チェンが主演のこの「ザ・フォーリナー復讐者」もその1本だと言えます。監督は「007カジノロワイヤル」などの名匠マーティン・キャンベル、ジャッキー・チェンは製作と主演を兼ねています。そして敵対するは、急進派の活動家で、現在は北アイルランドの副首相リーアムを演じるのは、5代目007のピアーズ・プロスナン(アイルランド出身)。二大スターの初顔合わせです!
 ロンドン片隅でレストランを経営しているクワン(ジャッキー・チェン)は、ある日娘を送って行った時に爆弾テロに巻き込まれ、娘は目の前で亡くなってしまいます、そして北アイルランドの過激派が犯行声明を…、クワンは自ら復讐しようと決め、手がかりを求めて警視庁を訪ねるが話にならず、彼は元急進派の活動家で、現在は北アイルランドの副首相リーアム(ピアーズ・プロスナン)に目をつけ、真相を探って行きます。クワン、リーアム、過激派の三つ巴の戦いが…。という物語なのですが、なんともジャッキー・チェンが切なくて強い。さすがはジャッキー!衰えぬアクション。そしてそれに相反しての背中で演じる哀愁。演技という視点からも新境地を見せる世界が認める映画人としての真骨頂を存分に魅せてくれます。



復讐04


※カッパの勝手な採点は…、
映画で、学べる世界情勢?
七点半




カッパのみなソン
Selection vol.1184



ただいま、このひと言のために、旅に出る。
男はつらいよ お帰り寅さん
2019年日本



おかえり01

 サラリーマンを辞めて念願の小説家になった満男。今は妻に先立たれ、中学3年生の娘ユリと2人暮らし。最新刊の評判は上々ながら、どうしても次回作への意欲が湧いてこない。そんな中、妻の七回忌の法要で久々に葛飾の実家を訪れた満男。両親や近所の人たちと昔話に花を咲かせるが、思い出の中心にはいつも騒々しい伯父・寅次郎がいた。ある日、書店でサイン会を行った満男は、初恋の人・イズミと思わぬ再会を果たすのだったが…。(後は映画を観て下さいね)



おかえり02

 故・渥美清扮するフーテンの寅さんが毎回マドンナに恋しては、家族を巻き込み大騒動を繰り広げる巨匠・山田洋次監督による国民的人情喜劇「男はつらいよ」シリーズ。過去49作つくられた同シリーズが、第1作から50周年となる2019年、22年ぶりにスクリーンに復活して贈る記念すべきシリーズ第50作。小説家となった寅次郎の甥・満男と初恋の女性・イズミとの再会の物語を軸に、懐かしの面々が織りなす笑いと涙の人情模様が綴られる。寅さん自身も4Kデジタル修復された過去シリーズからの映像でふんだんに登場。キャストには倍賞千恵子、吉岡秀隆、前田吟、夏木マリ、美保純、佐藤蛾次郎、そして歴代最多マドンナの浅丘ルリ子らお馴染みの面々が再集結し、後藤久美子も本作で久々に女優復帰を果たした。



おかえり03


たわごと03
山田洋次からの手紙…。
 この企画、この映画が成り立った最大の理由は、故・渥美清さんや歴代マドンナのデジタル技術での出演じゃなく、満男のマドンナ(初恋の人)、泉・後藤久美子さんの女優復帰でしょう。後藤久美子さんへ送った、巨匠・山田洋次監督からの「手紙」…、かつてのヌーヴェルヴァーグの巨匠、フランソワ・トリュフォー監督が、出演者等に送ったと言われる「トリュフォーから手紙」と重なり合います…。そして見事に完成したこのシリーズ第50作は、往年の寅さんファンの期待を良い意味で裏切った…と思います。寅さんの過去の作品の再編集で「寅さん」を懐かしむのではなく、これは完全にその後の「男はつらいよ」なのです。もう少し掘り下げると、甥っ子満男の初恋を描いていく、第42作「男はつらいよ ぼくの伯父さん」からの繋がりだと言えます。(実は、ワタシ真っ盛りのやんちゃな寅さんよりも、この42作以降の晩年の寅さんの方が好きです。)



おかえり04

これが、やりたかったんだ…。
 初恋の人、泉との再会、そして別れ…、新たな一步を踏み出す満男。かつての寅さんの想い出と共に顧みるラストシーンで見せる涙…、こ、これは、そう、きっとワタシの大好きなあの名作「ニューシネマパラダイス」…。なるほど、そうなんだ、山田監督は、これをやりたかっただ…、とワタシなりの勝手な解釈で劇場でひとりウルウル…、お正月で寅さん?そう観客の殆どは、スミマセン、ワタシよりも年上の先輩方。なんでこの兄ちゃん、寅さん観て「泣いてるの?」と、きっと変に感じられた事だと思います。(苦笑) まぁ、それは兎も角、このシリーズ最新作は、過去を懐かしむのではなく、懐かしいに「ing」を付けた懐かしいの現在進行形であり、山田洋次監督からのこころ温まる贈り物です。ぜひご覧下さいね!



おかえり05


※カッパの勝手な採点は…、
日本のお正月は、やっぱり寅さんだ!
9点




カッパのみなソン
Selection vol.1183



すべて、終わらせる。
スター・ウォーズ スカイウォーカーの夜明け
2019年アメリカ



夜明け

 カイロ・レンは、祖父ダース・ベイダーの遺志を受け継ぎ、銀河の圧倒的支配者となる。一方、類まれなフォースを覚醒させたレイは、伝説のジェダイ、ルーク・スカイウォーカーの想いを引き継ぎ、生きる英雄レイアや天才パイロットのポー・ダメロン、元ストームトルーパーのフィンらわずかなレジスタンスの同志たちとともに立ち上がる。スカイウォーカー家を中心とした壮大なサーガは、光と闇のフォースをめぐる最終決戦に託される…。(後は映画を観て下さいね)



夜明け02

 2017年に公開された「スター・ウォーズ最後のジェダイ」の続編にして、1977年に「スター・ウォーズエピソード4新たなる希望」が全米公開されて以来、スカイウォーカー家を軸に42年にわたって語り継がれてきた壮大な「スター・ウォーズ」サーガの完結編となるスペースアドベンチャー超大作です。キャストはデイジー・リドリー、アダム・ドライヴァー、ジョン・ボイエガ、オスカー・アイザックらレギュラー組の続投のほか、ルーク役のマーク・ハミルも再登場、さらにビリー・ディー・ウィリアムズ、イアン・マクダーミドが久々のシリーズ復帰を果たした。また、2016年に他界したレイア役のキャリー・フィッシャーも過去に撮影された未公開映像を使用して出演となった。監督は新三部作の1作目「フォースの覚醒」を手がけたJ・J・エイブラムスが再登板した。



夜明け01


たわごと03
ありがとう、そしてサヨナラ…。
 2020年最初に書かせて頂くのが、昨年の暮れに観させて頂いた、誰もが知ってるこの超大作。「誰もが知ってる…」と書きながら、実はワタシ達映画世代でもこのシリーズを完璧に理解してるファンは意外にも少ない?? 実はワタシも恥ずかしながらその一人、決して素人じゃないけれども、かといっていわゆるマニアとか通ではない…。ただ、映画を愛する一人として、もちろんこの「SWシリーズ」は大好きだし、決して忘れることのできないシリーズだと確信してます。そう高校2年の夏休み…、ジョン・ウィリアムズのあのテーマ曲に合わせて、「スター・デストロイヤー」が大画面の下部からゆっくりと競り上がる。そうあれから42年…、月日が流れ、時代も変わり、映画も進化しました。休むことなく何度も繰り広げられたSWシリーズ。それが良いのか悪いのか、そんなことは今更関係ない、そう今回が最後、最終話ってこと!ワタシ達世代の映画ファンは、この映画、このシリーズと共に、何らかの映画的時間を共有して来たといっても過言でしょう、それが幕を下ろす…、その現実を是非とも目撃してください!



夜明け03


※カッパの勝手な採点は…、
映画よ、フォースと共にあらんことを。
8点