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カッパのみなソン
Selection vol.1144



復讐を、手にしたふたり…
ビューティフル・デイ 
2017年イギリス



ビューティフル01

 元軍人のジョーは行方不明者の捜索のスペシャリスト。トラウマに苦しみ、自殺願望を抱えながらも、危険な汚れ仕事で生計を立て、年老いた母を世話していた。ある日、警察沙汰にしたくない州上院議員から、10代の娘ニーナを売春組織から取り戻してほしいという依頼が舞い込む。さっそくハンマー片手にニーナが囚われている娼館に乗り込み、無事少女を救い出すことに成功するジョーだったが…。(後は映画を観て下さいね)



ビューティフル02

 カンヌ国際映画祭で脚本賞と男優賞の2冠に輝いたクライム・ドラマ。ジョナサン・エイムズの同名小説を「少年は残酷な弓を射る」のリン・ラムジー監督、「ザ・マスター」「インヒアレント・ヴァイス」のホアキン・フェニックス主演で映画化。闇社会での人捜しを専門に請け負う孤独な元軍人の男が、組織に掠われた少女を救出する中で思わぬ陰謀に巻き込まれていくさまと、心が壊れてしまった少女との間に芽生える絆の行方をスタイリッシュなタッチで描く。共演はエカテリーナ・サムソノフ、ジュディス・ロバーツ。



ビューティフル03


たわごと03
描かれてない真実とは…。
 私事ですが、高校時代(美術部)の恩師が、今年も個展を開くことなり、及ばずながら多少のお手伝いをさせて頂きました。大したお手伝いも出来なかったのですが、そのお礼として、恩師直筆の一枚の水彩画(ガッシュ)を頂きました。作品は縦長の小柄な風景画、縦位置の構図の中心から少しずれた所に、深い緑色をした一本の樹。下絵の上から塗り込んだ秋色(深緑)の不透明水彩の明暗が、秋の気配を感じさせます、ただ、完全に描き込んではなく、必要でない箇所に於いては、下絵が見える状態…。見方によると完成作ではなく、描き残しがある未完成作品…。なのですが、その書き込んでない部分と書き込んだ部分のバランスが、ワタシは、凄く気に入ってます。穏やかな秋の気配ではなく、その後に訪れる、厳しい冬の寒さを予感させます…。ところで、この映画「ビューティフル・デイ」も、この一枚の絵と同様、描き込んでいる部分と、そうでは無い部分、いわゆる行間(見えない部分)とが混ざり合ってます。正直、説明不足、よく分からない?なのですが、実は、凄く感じる、いや感じ会える…??。もちろん、決して完成度の低い作品ではなく、映画としてのクオリティーも申し分なく、それ以上に計算された作品だと思います。絵画も映画も、しっかりと塗り込んだ作品が完成なのではなく、何かを予感させる、描き残しの「見えない部分」も大切なのでしょうね。



ビューティフル04



※カッパの勝手な採点は…、
今後の、ホアキン・フェニックスに要注意!
七点半



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2019.03.22 響 HIBIK
カッパのみなソン
Selection vol.1143



私は曲げない。
響 HIBIK 2018年日本



響01

 若者の活字離れが進み、出版不況が続く文学界。そこへすい星のように現われたのが、現役女子高生の天才少女・響。文芸誌『木蓮』の編集者・花井ふみとの運命的な出会いによって、一躍脚光を浴びた響だったが、その言動はあまりにも常識離れしていた。相手が誰であろうと、歯に衣着せぬ物言いで思ったままを口にし、時には暴力さえも厭わない。次々と物議を醸しながらも、関わった人々の価値観を揺さぶり続ける響。そんな彼女の処女作は社会現象を巻き起こし、ついには直木賞と芥川賞のダブルノミネートという歴史的快挙にまで発展していくのだったが…。(後は映画を観て下さいね)



響00

 “マンガ大賞2017”で大賞に輝き話題を集めた柳本光晴のヒットコミックス『響~小説家になる方法~』を欅坂46の平手友梨奈主演で実写映画化したエンタテインメント・ドラマです。圧倒的な文才を持ちながらも暴力的でエキセントリックな言動を繰り返す天才女子高生・響が、世間の常識を歯牙にもかけず、周囲に巻き起こしていく荒波の行方を描く。共演は北川景子、アヤカ・ウィルソン、小栗旬ほか。監督は「君の膵臓をたべたい」「センセイ君主」の月川翔。



響02


たわごと03
うれしい、映画化!
 我が郷土の現役人気漫画家、柳本光晴の 「響 〜小説家になる方法〜」(自分リンクでスミマセン…)を完全映画化!ありがとうご゛さいます、徳島ケンミンを代表して改めて御礼申し上げます。ただ、どうなんだ、地元での盛り上がり…、殆ど無し、格別の記念イベントもなし、もちろん舞台挨拶もなし…、まぁ、ご本人ご自身も露出する事があまり好きでしないようなので、仕方ないのかなぁ…?ただ、いつまでも「阿波おどり」にオンブにダッコでいい物なのかとワタシ的にはちょっと心配?まぁ、それはさておき、“マンガ大賞2017”に選ばれた原作漫画を豪華キャストで映像化した、この作品なのですが、想像以上、期待以上に、良く出来てました!テーマが非常に斬新で、なおかつ映像化しやすいストーリー展開。原作漫画もどちらかというと映画的コマ割り。そんな事も幸いしてか映画としてのテンポ心地良い。原作もそうなのですが、書き込む部分と書き込まない部分の差別化が上手く出来ていて、〜例えば、鮎喰響が投稿した「お伽の庭」の内容や凄さについては、全く触れず、映画的技法で言う、いわゆる「マクガフィン」を活用。もちろんそれでも、物語はしっかりと展開し、少し異常なまでの彼女の暴力行為も、ある意味映画的?昨今増えた漫画原作の映画化、「う〜ん?」という作品が多い中、この「こぢんまり」した作品は、久々の成功例ではないでしょうか。



響03


※カッパの勝手な採点は…、
鮎喰は、徳島の地名です!
七点半



2019.03.17 花筐 HANAGATAMI
カッパのみなソン
Selection vol.1142



青春は戦争の消耗品ではない。
花筐 HANAGATAMI 
2017年日本



花01

 1941年、春。17歳の青年・榊山俊彦は、アムステルダムに住む両親のもとを離れ、唐津に暮らす叔母の家に身を寄せていた。新学期になり、新たに得た学友たちと楽しい日々を送る俊彦。肺病を患う従妹の美那にほのかな恋心を抱きながらも、女友達や学友たちとの青春を謳歌していく俊彦だったが…。(後は映画を観て下さいね)



花02

“戦争三部作”最終作。
 大林宣彦監督が檀一雄の同名小説を原作に、デビュー作「HOUSEハウス」以前に書き上げていた幻の脚本を、40余年の時を経て映画化。「この空の花」「野のなななのか」に続く“戦争三部作”の最終作として、一時は余命宣告を受ける闘病を乗り越え、執念で完成させた青春群像劇。“唐津くんち”が有名な佐賀県唐津市を舞台に、太平洋戦争勃発前夜の若者たちの青春とそれを呑み込んでいく戦争の暗い影を奔放なタッチで描き出す。主演は窪塚俊介、共演に満島真之介、長塚圭史、柄本時生、矢作穂香、常盤貴子。



花03


たわごと03
さけてきた自分が、恥ずかしい…。
 さすがに年度末、何かと忙しい日々が続き、大好き映画もそれに伴うブログも疎かになってしまってました…。そんなある日、Amazonから1枚のBlurayディスクが…、そう我が心の恩師、大林宣彦監督の「花筐HANAGATAMI」。この作品は、昨年度の作品であり、配給ではなく自主上映だったため観る機会が少なかったのは事実だが、決して徳島でも観られなかった訳ではなく、寧ろワタシ自身が避けていた…。そう、唐津での撮影を始めた矢先、医師に告げられた余命宣告。ただ、その後の懸命な治療と執念で「余命は未定」というところまで回復。ただ、大林監督を崇拝するワタシとしは非常に心が痛い作品でもあります。



花06

大林監督の原点、そして挑戦。
 デビュー作「HOUSEハウス」以前に書き上げていた幻の脚本なので、ある意味大林映画(メジャー)の処女作。結論からですが、余りにも濃厚で凄すぎる168分です。大林映画を知らない方には、きっと無理です、いわゆる“戦争三部作”の前二作『この空の花』、『野のなななのか』もかなり大林的でしたが、それらは、比じゃないです。ベテランの大林ファンが観てもワンカッワンカットに「ハッ!?」とし、「?」と「!」が目が苦しく交差します。そうデビュー作「HOUSEハウス」を初めて劇場で観た映画少年だった時の感覚が蘇りました。強烈な色彩の画面、計算されてるのか、されてないのか分からない編集に、複数の音楽・音声が重なり合い絡み合う。そして何よりも凄いのは、演出と演技。これが大林だと言う演出とそれに応える、常盤貴子さんをはじめとする俳優陣。熱演というよりも怪演、特に常盤さんの旦那、長塚圭史さんの存在感は凄すぎます。まぁ、見終わった後の感想は、「言葉にならない」なのです。



花04

メイキング映像と共に…
 「言葉にならない」鑑賞を経て、観させて頂いたのが「特典映像」の「メイキング」。唐津の地元のCATVの協力で製作されたこのメイキング映像と言うか、もう一つの物語は、大林監督との出会いから、衝撃のがん宣告、そしてその現実に立ち向かうスタッフと唐津を愛する人達の熱い戦いが見事に描かれてます。もしかしたら遺作…、と映画を避けてたワタシとしは、非常に心が痛み、また心がざわめきました。唐津を愛する彼ら彼女たち(もし舞台が我が町なら、ワタシたちは彼ら彼女らのように熱く接する事が出来るのだろうか?)、そして古里映画の真髄を改めて教えてくれた監督。何もかもから、さけてたワタシをお許し下さい。



花05


※カッパの勝手な採点は…、
監督、お楽しみはこれからですよね!

8点半



2019.03.06 イコライザー2
カッパのみなソン
Selection vol.1141



19秒で世の不正を完全抹消する、仕事請負人。
イコライザー2 2018年アメリカ



イコライザー01

 今はタクシードライバーとして穏やかな日常を送る元CIAエージェントのロバート・マッコール。しかしひとたび困っている人を見れば、圧倒的戦闘スキルで悪人たちを一瞬で始末する最強の殺人マシンへと変貌する。そんなある日、CIA時代の元上官で、唯一の理解者でもあるスーザンが何者かに惨殺される事件が起きる。怒りに震えるマッコールは自ら真相を突き止めるべく、極秘に捜査を開始。次第に事件の核心へと近づいていくマッコールは、やがて身内であるCIA、しかも自分と同じ特殊訓練を受けたスペシャリストが関与していることを突き止めるのだったが…。(後は映画を観て下さいね)



イコライザー02

 デンゼル・ワシントンが弱き者のためには容赦なく悪を退治する凄腕の元CIAエージェントを演じて大ヒットしたクライム・アクションの続編です。静かに暮らしていた主人公が、何者かに殺された親友の死の真相を追い、壮絶な復讐に乗り出すさまを描く。共演はメリッサ・レオ、ペドロ・パスカル、ビル・プルマン。監督は引き続きアントワーン・フークア。



イコライザー03


たわごと03
上質のクライム・アクション。
 還暦を過ぎても、圧倒的な存在感を誇る、我らのデンゼル・ワシントンが、またまた魅せてくれました!もちろん、2014年の「イコライザー」の続編で〜す。前作は、何故かホームセンター勤務でしたが、本作ではタクシードライバーに転職…。やっぱりDIYより、タクシードライバーの方が、断然映画的ですよね?そしてそして、アクションもストーリーも益々パワーアップ。元CIAエージェントのロバート・マッコール(デンゼル・ワシントン)が、渋くて、強くて、格好良く、何故か哀愁がある…。そうそう、分かりやすく表現すると「必殺仕事人」なのです。強気をくじき弱気を助ける、男デンゼル・ワシントンの為の映画です。シンプルだけど奥深い物語…、そして絶品は、ラスト30分間のアクションシーン…。ハリケーンの真っ只中の銃撃戦は必見ですよ!!



イコライザー04


※カッパの勝手な採点は…、
次も楽しみにしてます!
七点半