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カッパのみなソン
Selection vol.1123



死を超えた恐怖、到来。
ソウル・ステーション パンデミック 
2016年韓国



ソウル01

 へスンは奴隷的な風俗店での生活から逃げ出し、恋人キウンと暮らしている。しかし甲斐性のないキウンもまた、オンラインでヘスンに体を売らせるのだった。ヘスンはそのことでケンカし、ひとりで夜のソウルをさまよっていた。同じころ、ソウル駅では血まみれのホームレスが息絶えた後、生き返り、人を襲って食らいつく。こうしてゾンビに襲われた人はゾンビとなり、また人を襲い、犠牲者は瞬く間に増えていった。パンデミックの発生を知ったキウンは、ヘスンの父と名乗る男と共にヘスンを探す。政府はソウル駅周辺を封鎖し、事態を終息させようとするが…。(後は映画を観て下さいね)



ソウル02

新感染ファイナル・エクスプレスの前日譚。
 「新感染 ファイナル・エクスプレス」で実写長編デビューを飾った社会派のアニメーション作家、ヨン・サンホ監督が同作の前日譚を描いたアニメーションです。深夜のソウルを舞台に突然、未知のウイルスに感染し、変貌した人々から逃げようとする女性と、その行方を捜す恋人と父親の姿がサスペンスフルに描かれてます。



ソウル03


たわごと03
初めての、韓国アニメ?
 ワタシ的には、かなりお気に入りの「新感染ファイナル・エクスプレス」の前日譚があると知って、前から観たいと思ってたら、うれしいことにWOWOWでオンエアー、もちろん録画して、後日改めての鑑賞…。ヨン・サンホ監督は、もともとアニメ作家ということだそうだで、このアニメも前日譚としてよく描けてます。ホームレス・風俗嬢・ニート…、そしてゾンビ。ただ、他のゾンビ映画同様、彼ら(ゾンビ)からどう逃れるかが問題なのですが、同時に描かれるのは人間の性。この映画の結末では、可能性とか希望とかは存在しません。ただ、そこに残るのはゾンビが存在する韓国社会。秀作「新感染ファイナル・エクスプレス」よりも退廃的で希望のかけらさえも見当たりません。そしてなによりも、初めての鑑賞となる韓国長編アニメ。正直アニメとしての技術は日本ほどではないのですが、力強くもギクシャクとした描写方法がゾンビの動きに凄くマッチしてて、妙にリアル?実写同様、アニメーションにも、作者の熱い思いが感じ取れます。



ソウル04



※カッパの勝手な採点は…、
ゾンビ映画で、その国の社会が見える…
カッパ採点7点




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カッパのみなソン
Selection vol.1122



「今」を弾丸のように撃ち抜く、真実の物語。
ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書 
2017年アメリカ



ペンタゴン01

 ベトナム戦争が泥沼化していた1971年。ニューヨーク・タイムズはベトナム戦争に関する政府に不都合な事実が記載された最高機密文書、通称“ペンタゴン・ペーパーズ”についてのスクープ記事を発表する。アメリカ中が騒然となる中、ニクソン政権は裁判所に記事の差し止め命令を要求する。タイムズが出版差し止めに陥る一方、出遅れたライバル紙のワシントン・ポストでは、編集主幹のベン・ブラッドリーが文書の入手に奔走する。やがて全文のコピーを手に入れたポストだったが、それを公表すれば裁判となって会社の将来を危うくしかねず、経営と報道のはざまで社内の意見は大きく二分する。そしてそんな重大な決断が、亡き夫の後を継ぐ形でいきなりアメリカ主要新聞社史上初の女性発行人となったキャサリン・グラハムに託されたのだったが…。(後は映画を観て下さいね)



ペンタゴン02

 スティーヴン・スピルバーグ監督がメリル・ストリープとトム・ハンクスを主演に迎え、時の政権に屈することなく言論の自由を守るために戦ったジャーナリストたちの矜持と覚悟を描いた社会派実録ドラマです。ニクソン政権下で機密文書“ペンタゴン・ペーパーズ”を公開し、ベトナム戦争の欺瞞を暴き出したワシントン・ポスト紙に焦点を当て、就任したばかりの女性発行人キャサリン・グラハムが、政府を敵に回し、経営危機を招く危険を冒してでも記事にすべきかという重い決断を下すまでの葛藤の行方を描き出します。



ペンタゴン03


たわごと03
今描かなければ…、スピルバーグの陰謀?
 VRを題材にしたSF大作「レディ・プレイヤー」を監督・製作、ご存じ大ヒットシリーズ「ジュラシック・ワールド炎の王国」では、製作総指揮…。 そんな大忙しの彼が、準備中だった新作を一時中断してまで急遽作り上げた作品が、この「ペンタゴン・ペーパーズ最高機密文書」だそうです。ハンクスとメリルという共にオスカーを複数回受賞してる名優たちを起用し(実は今回が初共演?)、音楽は、なんと大御所のジョン・ウィリアムズ。映画を知り尽くした職人達が真っ向から社会にメスをいれます。ではなぜに、スピルバーグがこの映画を急いで作る必要があったのでしょうか?映画の中ではニクソン大統領に関しては明確な描写はしてませんが、きっと現在大統領の姿と重ねたのでしょう。きっと賛否はあるでしょうが、彼が彼としての最も適切なカタチで表現した、見応え充分の超私的なエンターテイメント作品に仕上がってます。そんな「匠の技」に、僭越ながら久しぶりに胸が熱くなりました!!



ペンタゴン04



※カッパの勝手な採点は…、
そして、「大統領の陰謀」へと繋がる…。
8点




カッパのみなソン
Selection vol.1121



魂が震える…。
スリー・ビルボード 
2017年イギリス・アメリカ



スリー01

 アメリカ、ミズーリ州の田舎町エビング。ある日、道路脇に立つ3枚の立て看板に、地元警察への辛辣な抗議メッセージが出現する。それは、娘を殺されたミルドレッド・ヘイズが、7ヵ月もたっても一向に進展しない捜査に業を煮やして掲げたものだった。名指しされた署長のウィロビーは困惑しながらも冷静に理解を得ようとする一方、部下のディクソン巡査はミルドレッドへの怒りを露わにする。さらに署長を敬愛する町の人々も広告に憤慨し、掲載を取り止めるようミルドレッドに忠告するのだったが…。(後は映画を観て下さいね)



スリー02

 「ファーゴ」のフランシス・マクドーマンドが娘を殺された母親の怒りと悲しみを体現して絶賛された衝撃のサスペンスドラマです。アメリカの田舎町を舞台に、主人公がいつまでも犯人を捕まえられない警察に怒りの看板広告を掲げたことをきっかけに、町の住人それぞれが抱える怒りや葛藤が剥き出しになっていくさまを、ダークなユーモアを織り交ぜつつ、予測不能のストーリー展開でスリリングに描き出します。共演はウディ・ハレルソン、サム・ロックウェル。監督は「ヒットマンズ・レクイエム」「セブン・サイコパス」のマーティン・マクドナー。



スリー03


たわごと03
3枚のロードサインで、町がざわめく…
 この作品で二度目のアカデミー主演女優賞を受賞したフランシス・マクドーマンド、評判どおり受賞に相応しい圧巻の演技でした。娘をレイプされ焼き殺された母親・ミルドレッド、その犯人に対する強い憎しみと警察の捜査の手ぬるさに対する怒りと後悔の念から、道路沿いに並ぶ3つの屋外広告(ビルボード)に意見広告を掲示する…。その広告が、この小さな町で物議をかもし出しやがては思いもよらぬ方向へと進んでいきます。一見サスペンスドラマなのですが、真犯人捜しがテーマではありません。ここまでやるかの母親・ミルドレッドの戦い?を描きながら警官による黒人への虐待や人種差別、アメリカ社会にはびこる問題をそれとなく描いています。正直、どの登場人物もあまり好きになれず、行き過ぎる暴言と行動は、どうも日本人のワタシには理解し難い気もすします?まぁ、ワタシ的に一番気の毒なのは、ワタシと同じ職の若い広告屋…、意見広告を掲示しただけで、こんなにボコボコにされるなんて、広告屋も命がけですね!!



スリー04



※カッパの勝手な採点は…、
そこまで、やったらダメでしょ!
七点半




2018.10.17 友罪
カッパのみなソン
Selection vol.1120



心を許した友は、あの少年Aだった。
友 罪 2017年日本



友罪01

 ジャーナリストの夢に破れ、寮のある町工場に流れ着いた青年、益田。彼はそこで同じ日に入った鈴木という男と出会う。最初は他人との関わりを拒んでいた鈴木だったが、次第に2人は友情を育んでいく。一方で鈴木は、元恋人から逃げている元AV女優の美代子とひょんなことから知り合うようになる。そんな中、近くの町で児童殺害事件が起こったのをきっかけに、17年前に日本中を震撼させた凶悪事件について調べ直した益田は、当時14歳で、今はすでに出所している犯人・少年Aの写真を見つけた…。(後は映画を観て下さいね)



友罪02

 薬丸岳の同名小説を生田斗真と瑛太の主演で映画化した群像ヒューマン・サスペンスです。心に深い傷を抱えた元週刊誌記者が、元少年犯の青年との出会いをきっかけに、改めて自らの罪と向き合い葛藤していく姿を描きます。共演に夏帆、山本美月、富田靖子、佐藤浩市。監督は「ヘヴンズ ストーリー」「64ロクヨン」の瀬々敬久。



友罪03


たわごと03
誰もが、持ってる「心の闇」…。
 17年前に世間を恐怖に陥れた子供2人を殺害した猟奇事件。その犯人「少年A」が、町工場で共に働く友人の鈴木。友人となる元雑誌記者の益田は、中学生時代の友人の自殺に深い悔恨を抱えている…。そしてもう1人は、息子が犯した交通事故で小学生の子どもを3人死なせたタクシー運転手の山内…。罪のカタチや深さは異なるけれども、彼らは心に「闇」を持って生きている。「僕が生きようが死のうが誰も悲しまない。僕が死んだら喜ぶ人は沢山いる」と言う鈴木。毎晩、悪夢で魘される益田。ひたすら遺族に謝る山内。この映画で言いたいことは、痛いほどよくわかる。ただ、どうなんだろう、この問題定義…。それにたどり着く答えはあるのだろうか?そして彼らは、これからどう生きたらいいのだろうか??? そんな疑問と自らが持つ細やかな心の闇…、映画を観ながら、心が苦しくなりました…。



友罪04


※カッパの勝手な採点は…、
感動かと共感じゃ語れない。
七点半



カッパのみなソン
Selection vol.1119



さらば新参者。
祈りの幕が下りる時 
2017年日本



祈り01

 ある日、東京都葛飾区小菅のアパートで女性の絞殺死体が発見される。被害者は滋賀県在住の押谷道子で、現場アパートの住人・越川睦夫は行方不明となっていた。松宮脩平ら警視庁捜査一課の刑事たちが捜査を進めるが、道子と越川の接点がなかなか見つけられない。やがて捜査線上に舞台演出家の浅居博美が浮上してくるものの、事件の核心はいまだ掴めぬまま。そんな中、越川の部屋から日本橋を囲む12の橋の名が書き込まれたカレンダーが発見される。それを知った加賀恭一郎は激しく動揺する…。(後は映画を観て下さいね)



祈り02

 日本橋署に異動してきた新参者の刑事・加賀恭一郎の活躍を描く東野圭吾原作、阿部寛主演の“新参者”シリーズの劇場版第2弾にして“新参者”シリーズとしては完結編となるミステリー・ドラマです。同じ頃に発生した2つの殺人事件の捜査に乗り出した主人公・加賀恭一郎が、事件の真相に迫る中で自らの過去とも向き合っていくさまを、親子の絆を巡る人間ドラマを織り交ぜ描き出します。共演は溝端淳平、田中麗奈、山崎努らレギュラー・キャストのほか、松嶋菜々子、伊藤蘭、キムラ緑子、烏丸せつこ、小日向文世。監督はTV「半沢直樹」「下町ロケット」などの演出を手がけ、映画は「私は貝になりたい」に続いて2作目となる福澤克雄。



祈り05


たわごと03
新参者のたわごとです…。
 TBS系の「日曜劇場/新参者」も、前作の劇場版も観てないワタシは「新参者」。そんなワタシが観させて頂いたのは、シリーズ最終章となるこの劇場版!ワタシの偏見と間違った思い込みで、どうもドラマ発の映画版が好きになれないという映画的偏食…。いや〜申し訳ございませんでした、今までの観てないご無礼の数々…、これは秀作かつ力作です、そしてワタシ好み!あの名作「砂の器」を思わす空気感と緊迫感。複雑に絡み合う人間関係、真実と嘘…、次第に絡まった糸がほどけていくような感じで真相が明らかになっていきます。ただ、それが悲しい、悲しすぎる…。余りにも壮絶で美しすぎる親子愛、「なぜ、嘘をつかなければならなかったのか」「なぜ、殺してしまったのか」…。涙無しでは、語り尽くせない真実を目撃して下さい。



祈り04


※カッパの勝手な採点は…、
食べず嫌いは、ダメですね!
8点




カッパのみなソン
Selection vol.1118



運命なんて飛び越えて、私はあなたに逢いにいく。
今夜、ロマンス劇場で 2018年



ロマンス01

 映画会社で助監督として働く真面目な青年・牧野健司。映画監督を夢見る彼は、馴染みの映画館“ロマンス劇場”に通い詰め、そこで見つけた古いモノクロ映画を夜ごと鑑賞しては、劇中のお姫様・美雪への恋心を募らせていく。そんなある日、美雪がいきなりスクリーンから飛び出してきた。突然の奇跡に混乱しつつも、成り行きから憧れの美雪と奇妙な同居生活を送ることとなった健司。お姫様である美雪のワガママに振り回されながらも、色のない世界しか知らなかった彼女にカラフルな現実世界を案内していく。そしていつしか互いに距離を縮めていく健司と美雪だったが…。(後は映画を観て下さいね)



ロマンス02

 現実世界に飛び出したモノクロ映画のヒロインと映画監督を夢見る青年の切なくもファンタジックな恋の行方を綾瀬はるかと坂口健太郎の主演で綴るロマンティック・ストーリーです。共演に本田翼、北村一輝、中尾明慶、柄本明、加藤剛。監督は「のだめカンタービレ最終楽章」「テルマエ・ロマエ」の武内英樹。



ロマンス05

たわごと03
少し、濃いめのファンタジー?
 基本的に映画はウソつきです、もちろんこの映画の基本コンセプトは、全くあり得ないが前提…。映画的カテゴリーからすると、ファンタジー映画なのでしょうね?一本の忘れられた映画(白黒フィルム)から、モノクロのお姫様が、現実の世界に…、絶世の美女なのですが、困ったことに超わがまま…。そして、もちろん恋に落ちます、ただ、人の温もりにふれると消えてしまう…、と言うなんとも残酷な設定。この少し大胆すぎる、あり得ないウソの設定…。通常のファンタジーは、現実に少しの「嘘」を加えることで、「現実味」を醸し出しますが、これは、かなり濃い口の嘘つきファンタジー、変な例えですが、ウイスキーを水割りではなく、ストレートでグッと飲んだ感覚?ただ喉に突き刺さるような熱い感覚が、不思議と心地良くまろやか…。少し滑稽な、綾瀬はるか姫様も、観てるとすごく可愛らしくてチャーミング。そして、この作品が遺作となってしまった加藤剛さんの多大なる存在感、映画人として最期を映画で観させて頂きました。本当にお疲れ様です、ありがとうございました、ご冥福をお祈りいたします。



ロマンス06


※カッパの勝手な採点は…、
また1人、昭和の名優が逝ってしまった…。
カッパ採点7点