逍遥
カッパのそぞろ歩きです。〈第三十三話〉


ある映画作家の現在…
青春は戦争の消耗品ではない…
映画作家 大林宣彦の遺言。

2017年 NHK Eテレ



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 「転校生」や「時をかける少女」などで知られる映画作家・大林宣彦。末期ガンを宣告された今、「戦争」をテーマにした新作に挑戦している。完成までの日々を追う魂の記録。



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原田知世が語る、衝撃の1年…。
 末期ガンを宣告された映画作家・大林宣彦、79歳。43作目に選んだテーマは“戦争”。華麗でポップな映像世界で知られた大林監督が、なぜ今、戦争を描くのか。そこには軍国少年だった頃の記憶、そして青春を戦場で過ごした父の姿があった。新作「花筐」のシナリオには、太平洋戦争へ向かう青年たちの葛藤が書き込まれた。「青春が戦争の消耗品だなんてまっぴらだ」。映画人生の集大成に挑む大林監督の1年を追います。



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認めたくない、真実…。
 我が映画の原点、いや人生の原点でもある大林宣彦監督…。もちろん彼の今の状況は知ってましたが、この「映画作家大林宣彦の遺言」を観させて頂き、改めてその状況の過酷さを知ることとなりました。幻の企画「花筐」の撮影前日にガンが発見されながらも、映画完成の最後の最後まで、全く妥協せず映画作りに身を捧げる日々。そう、彼らしい、彼しかできない、魂の映画。自称、大林組の一人としては、なんとも悲しくて辛い真実。余命3カ月…、そんな馬鹿な、ありえない。なのですが、それは哀しい現実でなのです。それでも奇跡的に現状を維持している今。きっと想像付かぬ程の苦痛と焦り…。それでも恩師・黒澤明監督の遺言「映画で、世界を平和にする」想いを貫く、大林映画の集大成とも言える「花筐HANAGATAMI」を見事完成させました。この「花筐」は、監督40年前の「幻のデビュー作」です。その後、時期を失いながらも決して諦めなかった本作を新たに「戦争」を大きな軸にして加筆したそうです。そして、その台本も現場で、監督自らが、今と闘いながら、何度も何度も変えていくのです。移り変わる状況とその変化の先に生まれた「大林ワールド」の集大成…。それはきっと、とてつもない名作の誕生なのです!



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監督、お楽しみはこれからですよ!


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逍遥
カッパのそぞろ歩きです。〈第三十二話〉


祝! マンガ大賞2017 受賞。
響 〜小説家になる方法〜
2017年 5月



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 出版社に送られてきた「新人賞」の応募原稿…。編集部員の花井は応募条件を満たしておらずゴミ箱に捨てられたその原稿を拾う。そこには彼女が求めていた、出版業界の不況を根底からひっくり返すような時代を作る作家の可能性が広がっていた。しかし、応募原稿には住所も年齢も性別も電話番号も書かれていない、唯一わかるのは原稿に記された、本名なのかペンネームもわからない「鮎喰響」という名前だけであった…。(後は漫画を読んでください)

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マンガ大賞2017 徳島市出身の柳本さん受賞!
 マンガ大賞2017、徳島市出身の柳本さん受賞。書店員や漫画ファンらが昨年発売された漫画の中で最も薦めたい作品に与えられる「マンガ大賞2017」に、徳島市出身の柳本(やなもと)光晴さんの「響~小説家になる方法~」が選ばれた。東京都内で授賞式が行われ、柳本さんは「とにかくうれしい」と喜びを語った。受賞作はビッグコミックスペリオール(小学館)に14年8月から連載中で、これまでに単行本5巻が刊行されている。不況にあえぐ出版界に現れた、才能と個性あふれる主人公の鮎喰響(あくいひびき)が小説家を目指して生きていく中、同級生や編集者ら周囲の人にさまざまな影響を与えていく物語となっている。授賞式で柳本さんは約60人の出席者を前に「過去の受賞者や作品は知らない人がいないくらいで、それに並ぶのは畏れ多い」とあいさつ。受賞を知った直後にアシスタントから「先生、漫画は絵じゃないってことが証明されましたね」と告げられたエピソードを明かし会場の笑いを誘った。小説家を題材に選んだことについては「漫画では手あかの付いていない題材にしたかった。理屈抜きで、圧倒的な才能を(持つ小説家を)描きたいと思った」と説明した。柳本さんは城北高から電気通信大(東京都)に進み、漫画研究会に入部。同人誌で創作活動を続ける中で雑誌デビューした…。(徳島新聞より)



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ドラマ化が楽しみです!
 我が町、徳島では毎年、春と秋にアニメによる町おこし、「マチ★アソビ」とイベントが開催され、多くのアニメファンが全国から来県して下さいます。今年のゴールデンウィークも街の中心街をアニメキャラのコンプレをした若者たちが、それぞれの価値観の中で青春を謳歌してました。そうなんです、徳島は「アニメの街」なんです…、がぁ実は、その「根っ子」とも言える漫画家を多数「生み出す街」でもあります。有名どころでは、柴門ふみさん、竹宮惠子さん、村生ミオさん、そして我が世代では誰もが愛読した「がきデカ」の山上たつひこさんも、実は徳島なんです。そして、そんな町からまた一人、素晴らしい漫画家が現れました!柳本光晴さん、彼は、地元・城北高から電気通信大(東京都)に進み、漫画研究会に入部。同人誌で創作活動を続ける中で雑誌デビューしたそうなんです。そして、この「響 〜小説家になる方法〜」が、見事「マンガ大賞2017」を受賞。遅ればせながらワタシも読まさせて頂きました。さすがは大賞を取っただけの作品です、文句なしに面白いし、テーマがワタシ好みで一気に読破。そして読みながら、勝手に映像化された時の、配役を想像しました。そうなんです、今すぐにでもドラマ化できるテーマであり、読みながら自然と映像化浮かんでしまう、映画的な漫画なんです。もちろん多くのオファーが来てるのでしょうが…。今後の展開が本当に楽しみです!!



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※カッパの勝手な採点は…、
ちなみに、鮎喰(あくい)は徳島の地名です。

8点





逍遥
カッパのそぞろ歩きです。〈第三十一話〉


五月晴れの尾道
猫まみれ、人まみれの尾道
2017年 5月



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※撮影カッパ

五月晴れの尾道。
 我が社の社用車「プリウスα」の後継車、「C-HR」が忘れた頃に納車されました。確か契約したのは今年の1月4日。かれこれ4カ月、「納車はいつでも良いよ」って言ったけれども、人気車とは言えさすがに待ち疲れましたね…。まぁ、それでも連休になんとか間に合ってので、交通安全のお守りを尾道の「千光寺」で…。テスト走行も兼ねた、いつもの尾道への小旅行。天気も最高、仕事もひと一段落、いざ尾道へ…。でも、でも今回の尾道はいつもの尾道とは景色が変わってました。



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※撮影カッパ

 GWの尾道は、もちろん初めてではなく、数えくれない程来てますが、今回の尾道の町は凄い人。「尾道ラーメン」の看板があがってる街中のラーメン屋さんは、どこの店も長蛇の列、列、列。有名店の「朱華園」なんか、1時間、2時間ではなく、食べるまでにきっと半日くらい?? 千光寺公園ロープウェイも一時間待ち…。かつて「しまなみ海道」が開通した頃と同じくらいの人混み。そんな観光・尾道の要因は…?そうきっとそれは「猫」なのです!! (もちろん勝手な解釈です)



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※撮影カッパ

元祖、猫の街。
 空前の「猫ブーム」。猫の手も借りた「町おこし」。そう実は、尾道が「猫の街」の元祖(これもワタシの勝手な解釈)。千光寺公園は、地域猫たちの住処、中腹のネコ広場には、なんと猫ちゃんたちの「公衆トイレ」が設置され、最近の人気スポット「猫の細道」では、大林ワールドをなんとなく醸し出した「猫まつり」が開催。尾道市立美術館では、招き猫亭コレクション「猫まみれ展」も開催中。そうなんです、映画の街に訪れるのではなく、猫に癒されに来る方々が増えてしまいました。ワタシとしは、それはそれで嬉しい悲鳴なのですが、なんとなく少し寂しい気もします…。



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↑これが猫の公衆トイレ ※撮影カッパ 


「お客さま、困ります!」 猫まみれ展に
クロネコが来場、攻防にほっこり。

 実は、この「猫まみれ展」意外にも盛り上がってました。ネットに猫と警備員の攻防を投稿…。じっと警備員の様子をうかがうクロ猫が、自動ドアから入ろうとしたところを阻止され、諦めて引き揚げていく様子を画像が紹介されました。「にらみ合い=突撃=防御=再突破=捕獲=お見送り」。会場に入ろうとするクロ猫と警備員の優しいおじさんの攻防話題になって展覧会も想定外の大繁盛だそうです。



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DSC_1949_02_20170506000444529.jpgクロネコ vs 警備員
 このクロ猫は、近所の飼い猫さんらしいです。きっと窓越しに見えるクロ猫のオブジェに惹かれて、入場しようとしたのでしょうね。それを仕方なく阻止する警備員のおじさん。困ったおじさんの仕草とクロ猫の不機嫌な表情(目つき)が可愛い。残念ながら、クロ猫さんに会えませんでしたが、今や人気者となった、警備員のおじさんが、優しく案内して下さいました!! (ありがとうございました)



※カッパの勝手な採点は…、
それでも、いつもの尾道が好きです。
6点




逍遥
カッパのそぞろ歩きです。〈第三十話〉


徳島×チームラボ
徳島LEDアートフェスティバル2016
2016年 12月



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撮影カッパ

 徳島市は、吉野川に育まれ、里山と海とまちが調和した、しっとりとした豊かな歴史的都市です。市内には大小138の河川が流れ、緑のランドマークである 「眉山」や「城山」があり、新町川・助任川に囲まれた中心市街地「ひょうたん島」は城下町の風情を残し、土地と時間と人が調和したまちです。わが町では、「ひょうたん島水と緑のネットワーク構想」に基づき、ひょうたん島を中心とする水を生かしたまちづくりを推進しており、これまで整備してきた水と緑の魅力に地域資源であるLEDの「光」の要素を加え、他の都市にはない新たな魅力を持つ「水都・とくしま」を創造・発信するため、「徳島LEDアートフェスティバル」を2010年からトリエンナーレ形式で3年に一度開催しています。(HPより)



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撮影カッパ

徳島×チームラボ
 今をときめくチームラボ…、実は徳島市出身の猪子寿之氏が2001年東京大学工学部計数工学科卒業と同時に創業されました。デジタル社会の様々な分野のスペシャリストからなる超ウルトラテクノロジスト集団なのです。2015年以降では47万人が訪れた「踊る! アート展と、学ぶ! 未来の遊園地」の他、シリコンバレー、シンガポールなどアート展を国内外で開催し高い評価を得ています。最近では、代表の猪子氏は、北野武さんと某企業のテレビCMにも出演されてます。その他、「ミラノ万博2015」の日本館や、NHK大河ドラマ「花燃ゆ」のオープニングなど、今最も熱いクリエーティブ集団です。



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撮影カッパ

LED発祥徳島が、輝いてました。
 スマホ、照明、パソコン、車、今となっては、なくてはならくなったLED。その青色LEDが生まれたのも実は、徳島なんです!? 現在はLEDを用いた様々な応用製品を開発するメーカーが県内外から100社以上集積しますが、徳島は、日亜化学工業を筆頭に…、世界有数の「LED先進地域」なんです。今回のこのイベントは、徳島っ子の猪子寿之氏率いる「チームラボ」と「徳島市」が、本気で取り組んだ市街中心活性化を目的とした光の祭典、「徳島LEDアートフェスティバル2016」なのです。阿波おどりだけじゃない、もう一つの徳島を魅せてくれました!!



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撮影カッパ


三年後は、さらなる躍進を!!


逍遥
カッパのそぞろ歩きです。〈第二九話〉


島めぐり×アート
雨の…、瀬戸内芸術祭。
2016年 10月


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「瀬戸内国際芸術祭2016」
 「瀬戸内国際芸術祭」とは、3年に1度開催される現代美術の国際芸術祭です。なんと今年は3年ぶりにこの芸術祭が開催される年なのです。昔から交通の動脈としての役割を担ってきた瀬戸内海の島々には、伝統的な文化や美しい自然景観が残っています。しかし今、島々は高齢化、過疎化により活力を失いつつあります。島の住人と世界中からの来訪者の交流により島々の活力を取り戻し、島の伝統文化や美しい自然を生かした現代美術を通して瀬戸内海の魅力を世界に向けて発信し、地球上のすべての地域の「希望の海」となることを目的に、2010年から開催されるようになりました。〈RETRIP[リトリップ]より〉

■会 期
春|2016年3月20日[日・春分の日]—4月17日[日]29日間
夏|2016年7月18日[月・海の日]—9月4日[日]49日間
秋|2016年10月8日[土]—11月6日[日]30日間
■開催地
直島 / 豊島 / 女木島 / 男木島 / 小豆島 / 大島 / 犬島 /沙弥島[春のみ] / 本島[秋のみ] / 高見島[秋のみ] /粟島[秋のみ] / 伊吹島[秋のみ] / 高松港・宇野港周辺
■主催|瀬戸内国際芸術祭実行委員会



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↑ 豊島美術館です。

二島を追う者は、一島をも得ず。
 先週の土曜日(22日)に、憧れの「瀬戸内芸術祭2016秋」、通称「瀬戸芸」に行ってきました。本当は23日の日曜日に行く予定でしたが、天気予報は雨…、仕方なく予定を変更しての決行。でしたが、なんと予想外の雨。まぁ、気分を入替え、雨の瀬戸内も良いものだと言い聞かせて、いざ出陣。しかし、しかし、甘かった。雨で寒い…、天気最悪。そして、それ以上に最低だったのは、ワタシ達の甘い計画。一日で豊島と直島二島をめぐる欲張りな計画…、スミマセン二島(女木・男木は別)は、無謀でした。瀬戸芸を甘く見てました。想像以上の人出と島の交通手段。増便をしているとは言え…、ゴメンナサイ、これぁ無理でした。まるで、太川陽介さんと蛭子能収さんの「路線バスの旅」です。常に船と路線バスの時刻表との睨み合い。この不便さが島の生活なんだと言い聞かせながら、各拠点のアートを堪能?? 本当はもっともっと、観たい行きたい所がいっぱいあるのに…、あぁ〜、なんてもったいない、それでも容赦なく日は沈む。



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↑ 豊島横尾館、横尾氏らしい世界が…。

それでもスゴイ、瀬戸芸。
 先に来島した、豊島はまだ小雨でした。島アートは「横尾忠則」と「トビアス・レーベルガー」を観賞させて頂きました。ワタシ達の世代では、かなりなじみ深い、横尾氏のアートが観賞できたのは、不幸中の幸いでした。そして、それ以上に、凄かったのは、豊島常設の「豊島美術館」…。



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↑ この道の向こうに美術館が…

豊島美術館
 瀬戸内海を望む豊島唐櫃(からと)の小高い丘に建設されるアーティスト・内藤礼と建築家・西沢立衛による「豊島美術館」。休耕田となっていた棚田を地元住民とともに再生させ、その広大な敷地の一角に、水滴のような形をした建物が据えられました。広さ40×60m、最高高さ4.5mの空間に柱が1本もないコンクリート・シェル構造で、天井にある2箇所の開口部から、周囲の風、音、光を内部に直接取り込み、自然と建物が呼応する有機的な空間です。内部空間では、一日を通して「泉」が誕生します。その風景は季節の移り変わりや時間の流れとともに無限の表情を伝えます。(豊島美術館HPより)



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↑ 豊島の景色もアートです。

呼吸する、美術館。
 豊島美術館…、凄いです。美術館と言うより自然の要塞? よく分からないけれども、こう言うのを「アースワーク」って言うのかなぁ? 瀬戸内海の風光明媚な景色と真っ白な有機的空間だけで成り立つ不思議な空間なのです。そして「母型」と呼ばれる室内の足下には無数の小さな穴。その穴からは絶えず地下水が湧き出る。それはまるでた大地が呼吸する「汗」…。そしてその水滴が計算された傾斜を生き物の様に流れ出し、水滴が泉となり別の穴から地下へと堕ちて行く。それはまさに自然の神秘であり人体の神秘。そして開口部からの光や風、鳥の声、時には雨や風、たえず無限の表情を鑑賞者に伝えます。アートを超越した世界が体感できました。



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↑ 地下から湧き出た水滴が…

3年後も必ず来ます !
 雨で、寒くて、無計画…。それでも「瀬戸芸」スゴイです。このイベント(事業)の素晴らしさは、世界的なアーティストと島の自然・文化・風土等との融合。そして、そのアート作品を巡ることで、島の生活そのものを知る。実は、日常の生活と豊かな風土がなによりのアートであると言う事なのです。実際に奇抜はアート作品よりも、日常の島の生活風景が…、ワタシ的は好きです!!